亡き人を弔うための儀式・儀礼という、
広い意味での葬儀はいつごろから行われてきたのでしょうか。
※この記事は個人的見解の基に書かれており、
学術的な検証などは行っていないことをご理解の上、ご覧ください。
《人類史における葬儀の起源》
フランスの歴史学者が著書で紹介している
人類史における葬儀の起源は4万年以上前にさかのぼります。
ネアンデルタール人が死者を埋葬した共同墓地から人骨と共に花粉が発見されたことから、
これを死者を埋葬する際に花を手向けていた=何らかの弔いの意識を持って行われた
葬送儀礼の起源であるとしています。
(ネアンデルタール人が現生人類の直接的祖先かどうかは様々な学説があると思いますが)
《日本における葬儀の起源》
古代の日本では、死者のための家=喪屋(もや)を建て、
食事を供え、死者の魂を慰めるための歌や踊りなどを行う
『殯(もがり)』という儀式を行ったことが古事記・日本書紀などに記されているそうです。
死者の身分によって期間が異なるものの、すぐには埋葬せずに『殯』が行われて
これが日本における葬送儀礼の始まりだと言われています。
死者に食事を供え、共に過ごすという『殯』が、
現代の通夜の風習に繋がっているとも言われます。