葬儀の基礎知識 遠州地方のお通夜

2020.03.13 カテゴリ | 葬儀の基礎知識

静岡県西部の遠州地方では、

お通夜を通夜式形式ではなく、時間を区切らずにご弔問を受け付ける

「流れ通夜」で執り行います。

浜松市浜北区の浜北セレモニーホール浜昇殿でも、同様の形式で行うケースがほとんどです。

 

《流れ通夜》

全国的にお通夜は、「通夜式」形式で執り行われることが多いです。

「通夜式」では、開式時刻に合わせて、親族・弔問客が式場に集まり、

お寺様のお経などが行われる中、参列者は焼香をして

最後に喪主挨拶をもって閉式、という形式が一般的です。

※仏式の場合

 

それに対して「流れ通夜」は、開式時刻には親族のみが集まっており、

弔問客は都合の良い時間に弔問に訪れ、受付・お参り・遺族への挨拶などを

済まされた方はそのままご散会します。

そのため、お通夜では弔問客は式場の座席に着席することなく、

滞在時間も数分~10分程度となります。

 

また、お通夜終了の時刻も特に決められておらず、

開式から1時間30分~2時間ほどの間、ご弔問を受け付け、

来客が無くなった時点で終了、という形になります。

 

《遺族・親族の対応》

「流れ通夜」では、通夜開式時刻前にお寺様のお経(神式であれば通夜祭)を行います。

例えば【18:00開式】のお通夜であれば、17:00や17:30から通夜経(神式であれば通夜祭)と呼ばれる

お勤めをしていただき、開式時刻までには通夜経を終えていることになります。

(通夜経を執り行わない、というお寺様もいらっしゃいます)

 

その後、遺族・親族は基本的には式場で弔問客の対応をします。

弔問客は一斉に集まるのではなく、個々に式場を訪れるので、

その都度ご焼香の案内やお悔みへの返礼をします。

 

《通夜振る舞い》

お通夜に集まって頂いた親族・弔問客に「通夜振る舞い」という

お食事をご用意し、おもてなしをするのが全国的にも主流ですが、

「流れ通夜」では、弔問客はお参りがお済みになったらそのままお帰りになられるため、

弔問客に通夜振る舞いを行うことはほぼありません。

 

親族や受付などのお手伝いの方にはお食事をご用意しますが、

いつ弔問客が来られるか分からない「流れ通夜」では、

一斉にお食事を始める、という形式はとれないので

式場や受付が無人にならないように交替でお食事を召し上がっていただきます。

遺族もほぼ弔問客の対応のために式場で待機しているため、

おもてなししながらお食事を“振る舞う”ことができないので、

通夜振る舞いではなく、単に「お通夜のお食事」などと呼ぶことが多いです。

 

《弔問客として参列する場合》

「流れ通夜」に弔問する際は自分に都合の良い時間で弔問すればよいです。

通夜式のようにお経が終わって閉式するまで30~40分は式場に着席していることになりますが、

「流れ通夜」では受付や故人様へのお参り、ご遺族へのご挨拶が済めばそのまま退出して構いません。

 

また、弔問はいつでも良いと言っても、開式時刻から2時間以上過ぎてしまうようなら、

ご家族や関係者に弔問が少し遅くなる旨を事前にお伝えしておく方がよいでしょう。

服装や持ち物は一般的なお通夜と変わりありません。

男性なら略礼服、女性はフォーマルドレスを着用し、お数珠やお香典などを持参します。

 

 

※葬儀の風習・作法などは地域により異なることがあります。
ここでは、基本的に静岡県西部・遠州地方の作法に則り解説しています。
また宗教者によっても異なる場合があります。

セレモニーホール浜昇殿ウェブサイトはこちらから
https://www.hamashoden.com/ ※リンクを貼る